ヨガを続けていると、上手くなりたい気持ちを抱くのは自然のこと。
カラダがなかなか柔らかくならない、練習しても成長が実感できないなど、どうすれば上達できるのか分からず、雲をつかむように模索しているのではないでしょうか。
人それぞれ体格やカラダの癖、性格も異なるため、どのような練習をすればいいかは一概には言えませんが、ヨガが上達している人には共通点があります。
5つの共通点をお伝えしますので、参考にしていただければ嬉しいです。
目次
上達したいなら、強い情熱は欠かせない
ヨガインストラクターで凄いと思わされる人は何人もいて、才能があると思いたくなりますが、ヨガに取り組んでいる時間が多いことがほとんどでした。ヨガ講師養成講座を5回以上も受講している人(合計1,000時間以上)もいれば、瞑想を毎日1時間を10年近く続けている人もいました。
才能もあったかもしれませんが、人並み以上に練習して人並み以上の実力を身に着けたのです。
ヨーガ・スートラにはこのような言葉があります。
『強い熱意で精力的に修業に取り組む人には実現が早い。』(『ヨガスートラ』1章21節)
この一文は、サマディへ到達する速度について書かれた教えであり、強い熱意こそが大切だと説く言葉です。
進歩の速度を左右するのは熱意の大きさ。強く求めて、その道に真っすぐと向かう探究心の強さが、実践者を目標へと導きます。ヨガでは「求める対象」も、「対象への道」もすべて実践者の内側(心)に存在しています。
答えはすべて自分の中に備わっているのです。だからこそ、自身が献身的な姿勢で精力的に求めれば、必ず成功は訪れるのです。強く求めるものは実現するという、とても心強い教えです。
ヨガジェネレーション「ヨガの練習に活きる、ヨガスートラの言葉6選」
「量は質に転化する」という言葉があるように上達するためには練習量は絶対的に欠かせず、かける思いが強くなるほど上達は早くなります。努力を信じて続けることができるかはあなた次第。とはいえ、上達していくために意識した方がいいポイントを述べていきます。
上達する人に共通する5つのポイント
ヨガが上達している人に共通するポイントを5つ挙げます。
参考になるポイントがあれば、日々の生活やレッスンを受ける際に取り入れてみましょう。
①大量に行動すること
太陽礼拝や戦士のポーズ、三角のポーズなど一連のシークエンスを練習していた時に、変化が実感できずマンネリ化したことがありました。そこで、ひとつのポーズを大量にやり続けたら効果が出やすいのではないかと仮説を立て、太陽礼拝を毎日1時間やり続けることにしました。
結果はものすごい筋肉痛に襲われましたが、1週間ほどで柔軟性が高まり、カラダへの意識がより繊細になりました。太陽礼拝の例は極端ですが、毎週ワークショップに通っていたり、ヨガのレッスンをたくさん受けていたりと、上達している人は短期間にたくさんの練習量をこなしている傾向があります。
時間がない人には、ひとつのポーズを繰り返し練習する方法をおすすめしています。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
②毎日継続すること
「もし1時間の太陽礼拝を週末ごとに取り組んでいたら、ここまでの変化は実感できただろうか?」
そう自分に問いかけたら、ノーと答えます。
多少の変化はあったにせよ、1週間のあいだに元のカラダに戻ってしまい、結局大きな変化は得られなかったはずです。
人間には本能的に変化を好まない性質があります。
次々と状況が変化すると生命の危機にさらされてしまうため、ホメオスタシスと呼ばれる一定の状態に保とうとする機能があり、異常事態に直面すると元の状態に戻ろうとするのです。
ヨガを練習して筋肉痛や疲労が溜まると、休みたくなるのは意志が弱いわけでもなく、異常事態を察知し、本能的に元の状態に戻ろうとする意識が働くからです。だからこそ、苦しい時こそやり続けてみましょう。
その苦しい状態を越えると、カラダがきっと変わるのを実感できるはず。
③上手な人から学ぶこと
たくさんの量を毎日練習するだけでも、じきに上達していくことでしょう。
けれど、闇雲に繰り返すだけではどこかで頭打ちになってしまいます。
ヨガレッスンを受講してインストラクターから指導を受けたり、他の人のポーズを観察しどこかに違いがないか考えてみましょう。自分では気付かないクセも、インストラクターに指摘されると直すことができます。
④練習ポイントを明確にすること
インストラクターに指導されたポイントを明確にしておきましょう。
闇雲に練習するだけでは効果が得られず、成長するためには変化するポイントを明確にして、具体的な行動に落とし込む必要があります。
インストラクターに指導されたポイントをはっきりと覚えて、ポーズの出来ていない部分をひとつずつ改善して、成長につなげましょう。
⑤トライ&エラーを繰り返す
練習ポイントが明確になったら、とにかく数をこなしてトライ&エラーを繰り返します。
何度もやり続けても、それが正解かどうかは実践しなければわかりません。上達している人は何事もうまくいっているように見えますが、他の人よりも多くの失敗を経て、その境地へ辿り着いたのです。
失敗することは悪いことではなく、挑戦してうまくいかなくても別の方法を思いつき、また新しいアイディアが生まれることがあります。諦めずに頑張って。
具体的に練習する時に意識していたこと
ここまで上達する人に共通するポイントを5つお伝えしてきましたが、日々の練習にどう取り入れたらいいのか迷う方もいるかも知れませんので、具体的にヨガレッスンを受講するときや自宅で練習する時に意識したポイントをご紹介します。
ヨガレッスンを受講する時に
ヨガレッスンを受講する時に心掛けていたのは、「テーマをひとつ持ち帰ること」でした。
例えば、下向きの犬のポーズ(ダウンドッグ)を取った時に手のひらで地面を強く押しますが、その意識の向け方を指導していたとします。自分への指導はもちろん、他の方へ指導している内容も参考になります。
ヨガレッスンを通じて、練習ポイントをひとつは持ち帰るように心掛けて、次回のレッスンまでに出来るように取り組んでいました。
自宅で練習する時のポイント
ヨガレッスンを受講する時にはレッスンの流れに沿ってポーズを取るため、ひとつのポーズを繰り返し練習することが出来ません。自宅で練習する時には自分のペースで練習できるので、レッスンで気づいた練習ポイントを重点的に意識しながら練習していました。
インストラクターの指導のまま練習したり、カラダの使い方を色々と試してみたり、youtubeや書籍で別の方法がないか調べたり、様々なアプローチを試せるのがひとりで練習するメリットです。
多くの練習ポイントを持ち帰っても、練習量が分散して身につかなければ意味がありません。ヨガにかける時間が多い方は別ですが、ひとつずつしっかりと身につけていきましょう。
上達するタイミングは突然やってくる
ここまで上達するポイントについて述べてきました。
練習を頑張っていても結果が目に見えて表れてこないと、精神的に続けることが辛くなり、途中であきらめてしまったこともあるのではないでしょうか。
ひとつ心がけて欲しいのは、いきなり成果が現れることはなく、実際に結果が現れるまでタイムラグがあると認識しておきましょう。
上達している人はすぐに成果が出てこないことを理解しており、結果を追い求めることはしません。一方で成長の種を植えなければ育つこともあり得ないため、必要だと思われる行動を愚直にやり続けるマインドを持っています。
これは行動し続けていれば、いつか結果がついてくると信じているからです。
成長曲線を理解しよう
カラダが固いからとストレッチを毎日続けたら、ちょっとずつ柔らかくなると想像するかもしれませんが、実際に毎日続けてみると変化を全然実感できず、いつの間にか忘れてしまうものです。
努力した時間と成長スピードが比例して、どんどん変化していくわけではなく、成長スピードはタイムラグで遅れて伸びるため、二次曲線を描くように成長していきます。
コツコツと継続していると、ある日を境に急にカラダが変わったと実感する時が訪れます。目には見えなくてもカラダの内側では確実に変化が起こっており、その変化が蓄積されて、一定のラインを越えるとブレイクスルーが起きて、目に見える変化になって現れます。
まとめ
人それぞれのペースがあるので、上達を目指すことがヨガの全てではありません。
ゆったりとしたペースで楽しむのも、和気藹々とした雰囲気で楽しむのも、ヨガとの付き合い方は多種多様で自分が心地よいスタイルを見つけられるのが一番です。
ただヨガが上達すると、出来なかったポーズが取れるようになって、もっと挑戦したくなる気持ちが湧いてきます。この記事で参考になるポイントがあれば、取り入れてみてはいかがでしょうか。
あなたのヨガライフに良い導きとなることを祈っています。