ヨガとはなにか?を考えてみた

ヨガを初めてから、ずーっと疑問に思っていたことがあります。
ヨガとストレッチって、なにが違うの?
どちらもからだを動かし、続けていくとからだが柔らかくなります。スポーツジムに行くと、ダンスやピラティスの中にヨガも混じっているので、エクササイズの一つのように考えられています。

ヨガはエクササイズでもありますが、決してそれだけではありません。
というわけで、ヨガとはなにか?と考えてみたいと思います。

目次

1.ヨガとはなにか

以前ではオウム真理教の影響もあって、ヨガは怪しいものというイメージもありました。高齢者の方にはヨガに対して、抵抗がある人も少なくないようです。確かに昔のヨガの画像を見ていると、レオタードのような格好で行っているので怪しさ満載。

最近ではヨガのイメージもだいぶ変わったようですね。心とからだのバランスを整える効果があると言われたり、健康や美容に効果があることから、ヨガに取り組む人も増えています。

ヨガはからだを動かすところから入ってくるのが大半です。とはいえ、ヨガを考える上でもう一つ大事なことがあります。
です。

1-1.ヨガとは自分の内側に意識を集中させること

ヨガのお勧めする理由を見ていると、心とからだのバランスを整えるというニュアンスが出てきます。落ち着きを感じるとか、リラックスを感じるとか、また日常のなかでも集中力が増したという声もよくあります。つまりからだだけではなく、心にも影響を与えています。

では、どうして心に変化が生まれるのでしょうか?
例えば、太陽礼拝のポーズや戦士のポーズをとっているときに、どんなことを考えていますか?おそらくなにも考えていないですよね。指先まで意識を向けようとか、背中が伸びていることを意識したりするとは思いますが、全く別のことを考えたりはしません。

テレビを見たり、スマホをいじったり、注意を自分の外側に向けさせることはたくさんあります。逆にからだの動きに集中するような、自分の内側に意識を向けるのはあまりありません。自分の気持ちと向き合うことが穏やかさを感じさせてくれるのでしょう。

2.無心の境地を目指す

ヨガではなぜ自分の内側に意識を向けるのでしょうか?

それはヨガの目的が心にあるから。
ヨガの目的は、ヨガの聖典『ヨーガ・スートラ』によると心の働きを止滅させることとあります。

心の働きを止滅、と言われてもピンとこないかもしれません。例えば、仕事中に今月の支払いが心配になったりします。その時していることは「仕事」ですが、頭の中には「お金のやりくり」が思い浮かんでいます。つまりしていることと考えていることが、ばらばらになっています。

逆に、仕事をしている時に仕事のことだけを考えている状態、余計なことがまったく思い浮かばず、雑念がない時ってあると思います。そういう時って「集中できた!」と感じるはずです。

いまやっていることと考えていることがばらばらになると、注意が散漫な状態。いまやっていることと考えていることが一つになると、集中している状態。つまり、無心の境地に至るわけです。

集中している状態を常に保つと、いまその瞬間だけに生きることになります。過去にとらわれず、未来を思い煩うこともなく。そんな心持ちで生きることができると、いいと思いませんか?僕は心の働きが止滅したことがないのでわかりませんが。集中してくださいと言われても、どう集中したらいいのか困ります。心や意識は目に見えるものではないですから。

昔の聖人は無心になるために、瞑想をしていました。日本では座禅を組んだりもしていますね。長時間を座ることで、頭の中に浮かんでくる雑念にとらわれないようにしているわけです。

3.アーサナをやる意味とは

座りましょう、瞑想をしましょうと言われても、興味が惹かれる人はほとんどいないのではないでしょうか。また瞑想をしても集中することができなかったり、からだが痛くて、長く座っていられません。そこで瞑想をするための前段階が必要となります。それが、アーサナをすること

さまざまなポーズをとることで、からだの柔軟性が高まります。食事を気をつけることにより、からだに溜まっていた毒が抜けていくため、健康にも近づいていきます。またアーサナでからだに意識を向けることで、自分の内側に集中することが習慣化されます。

ヨガで色々なポーズをとると、スタイルが綺麗になったり、健康になることができますが、それらは本来の目的ではなく、副次的な効果にすぎません。アーサナは瞑想をするための準備でしかありません。そして瞑想をすることによって、いまに集中していることが目的です。

4.まとめ

ヨガとは、いまに集中することだとお伝えしました。いまに集中することは、ヨガをする時だけに限りません。ご飯を食べている時に食材の味に意識を向けるだけでも集中になります。つまりヨガとは日常のどこにでも潜んでいるものだ、ということですね。

ぜひ皆さんも日常からヨガをしてくださいね。