ヨガに関するワークショップやリトリートには、アーサナからアーユルヴェーダまで様々なものがあります。知識を得るため、資格を得るため、スキルを求めてと、新しい何かを求めて、学びに行くのだと思います。ただ学びの中には、言葉に表せないものもあります。それは感覚をインストールすることです。
感覚をインストールする
感覚をインストールするとは、先生が持っているヨガの感覚を自分にそのままコピーすることです。なにかうまくいかない、上達できずにモヤモヤしている、というのも無意識のうちに理に適っていないことをしていたりします。
アーサナで言えば、身体の使い方や動かし方、意識するポイントがズレていたり。瞑想なら、雑念に囚われていたり、意識の集中の仕方を捉え間違えていたり。答えにたどり着くのは、簡単なことではありません。砂浜で宝石を見つけるような、途方もない労力を要求されてしまいます。
そもそも、問題が潜んでいることに気づいていないこともあります。自分ではできていると思っていることでも、レベルの高い人から見たらできていない、なんてこともあります。自分が見えていなかったり、想像もしていない世界に答えが残されていることもありますしね。それを先生の教えに従うことによって、短時間でその領域までたどり着くことができるわけです。
ヨガと瞑想のリトリート with アンドレ・ラム
11月にアンドレ・ラムが札幌に来札し、ワークショップやリトリートを開催します。今回、そのリトリートに参加することにしました。
アンドレ・ラムは、アメリカヨガ界の巨匠「ダーマ・ミトラー」のもとで長年にわたり、最愛の弟子として過ごしてきました。
現在ダーマの代行を任されている、唯一のマスターインストラクター。
Photo by Yoga Shala
この笑顔に、僕は惹かれました。黄金色のような、きらきらと光り輝くオーラをまとっているように思えて仕方ありません。
アンドレ・ラムのヨガは、一体どのようなものだろうか。
アンドレ・ラムが纏う空気は、語る言葉は、一体なにが出てくるんだろう。それが非常に気になりました。
他人の時間や労力が濃縮された智慧
このリトリートを受けることによって、僕が持っているヨガ観が壊れる気がしました。「ヨガができることは、ここまで・・・」と思っていることが、もっとはるか遠くまで行けることを見つけられる気がしたのです。
今回のリトリートにかかる費用は、金額だけみると、安いものではありません。ですが、アンドレ・ラムのヨガに触れることで、ヨガをおこなう一瞬一瞬がもっと濃密になるのではないか。それは一年後に振り返った時に、大きな差となって現れてくるはず。
ワークショップやリトリートは通常のヨガレッスンに比べて、費用も高額だったり、時間も長時間になることもあります。それは、十年以上にわたる経験や知識、ヨガに費やしてきた時間など、それらをギュッと詰め込んで、智慧を授けてくれるから。その智慧を受け取ることができる、ワークショップやリトリートの価値は、ここにあると思っています。
他人の力を借りて、新しい世界に飛び込む
知識を得ること、感覚を知ること、そういったものを積み重ねていくと、いまを生きる一瞬一瞬が濃く、深いものへと変わってゆきます。他人の智慧を拝借して、新しい世界に飛び込んでいくこと。その先に視えるのは、一体どのような景色でしょうか?